重力場のアニメーション

AIを進歩させる速さに、それを受け止める社会の備えが追いついていません。

AIの能力向上に投じる資源に比べ、その恩恵を広く分かち合えるか、無駄に終わらせるかを左右する制度・技能・規範への投資はごくわずかです。この格差は、私たちの選択の結果です。私たちは、その格差を埋めるための連合です。

アライメントのもう一つの側面

考え方 / はじめに

AIに向けられる労力と資本の多くは、二つの課題に注がれています。システムの能力を高めること、そして人間の価値観と整合させることです。

どちらも重要です。しかし、人間の価値観と完全に整合したシステムでも、それを受け止める備えのない経済、政府、情報環境に導入されれば、期待された成果を出せず、実害さえ招きます。

私たちは、この見過ごされてきた課題を「Reverse Alignment」と呼びます。社会がAIを安全に受け止め、その恩恵を広く分かち合えるよう、制度・規範・技能・ガバナンスを慎重に再設計する取り組みです。

これは、新しい種類の問題ではありません。

工業化も、電化も、インターネットも、恩恵が届くまでに数十年にわたる制度の発明を必要としました。組立ラインの時代に生まれた企業は組立ラインに似ていました。インターネットを統治する制度はインターネットに似ていました。

歴史が教えるのは、こうした適応が技術変化に後から付け足す選択肢ではなく、成功の前提だということです。

手を打たなければ、

この齟齬は三つの予測可能な失敗を生みます。

1

繁栄なき生産性

仕事は、人々が学び直したり別の仕事へ移ったりできるよりも早く再編され、その恩恵は大多数に届きません。

2

検証なき実行

テキスト、画像、コードを生み出すコストが急落すると、希少になるのは、成果物を検証し、出所を確かめ、責任を引き受ける人の力です。

3

制約なき能力

制度の力を高める道具は同時に、権力を集中させかねません。上訴や異議申立ての権利も、ともに強化する必要があります。

いずれも必然ではありません。

いずれも見過ごされてきた結果であり、今からでも変えられるのです。

何を築くべきか

今後10年の人類の繁栄は、社会と技術にまたがる一連の重大課題にかかっています。

提言の要約

必要なのは、AIによる変革を支える人と制度への、大規模で足並みのそろった投資です。課題はアイデンティティ、プライバシー、市場、ガバナンス、労働、知識にまたがります。これらは設計思想と手法を共有しています。どの課題も、一つの分野だけでは実現できません。

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偽造文書や偽の生体認証情報、実在しない人物情報を、ほとんどコストなく作れる時代です。身元を明かさずに、参加者が実在する一人の人間だと証明できる仕組みが必要です。

001

アイデンティティ

AIによって、誰もが私立探偵並みの調査力を手にします。必要なのは全面的な秘匿でも丸裸の公開でもなく、その場に必要な情報だけを過不足なく開示できる道具です。

002

プライバシー

もっともらしい偽物をほぼ無償で作れるなら、コンテンツの出所を確かめられることが、共通の現実を保つために欠かせません。

003

コンテンツの出所・来歴

モデルの学習に使われる人々の記録は、ほとんど対価を払わず集められてきました。生み出した人々が適正に取引できる市場と、継続的に対価を受け取れる仕組みが必要です。企業がすでに行っている価値測定を使えば実現できます。

004

データ価値の還元

AIエージェントは、それぞれの知識を持ち寄るとき最も力を発揮します。そのためには、閉じたサービスの内側ではなく、提供事業者の壁を越えて、人間同士と同じように信頼を築けなければなりません。

005

AIエージェントとの協働

怒りをあおるほど得をし、誰と誰が合意しているかを見えにくくするメディアでも、意見の違いを公正に示しながら、共通点を浮かび上がらせるよう再設計できます。

006

共通点の可視化

活力あるコミュニティが生み出す正統性は、資源配分を実際に動かす力へ結びつく必要があります。そのために、参加と代表、そして地道な実装の仕組みを現代化します。

007

デジタル民主主義

AIは監視と執行のコストを下げ、行政府に力を偏らせます。均衡を取り戻すには、監督、異議申立て、上訴の側にも同等の力を築く必要があります。

008

法・権利・自由

AIによる生産性向上を阻むのは、個人の作業速度ではありません。創造性と主体性の高まりを生かせるよう、組織そのものを再設計できるかどうかです。

009

職場・労働環境

AIモデルは、査読がさばける以上の速さで仮説や草稿を生み出しています。同じ道具を適切に使えば、真に独創的で分野の壁を越える研究を評価することもできます。

010

研究開発

AIは、教えること、学ぶこと、資格を認めることが一体だった従来の仕組みをほどきます。学校は、何を身につけるべきかを明確にし、一人ひとりが実際に何を理解しているかを証明しなければなりません。

011

教育・学習

一社単位の大量解雇を前提につくられた雇用制度では、AIがもたらす継続的で細かな仕事の再編に対応できません。組織をまたいで使え、内容を検証できる資格証明と、必要なときにすぐ学び直せる仕組みが必要です。

012

労働市場の移行

独自の 主張

道具のかたちをした制度

社会が新しい汎用技術を取り込むとき、そこには一定のパターンがあります。うまくいく制度は、その時代を支配する思考様式の構造を映し出す傾向があります。

産業時代は、標準化された会計と組立ラインを軸に認知を組織し、それに見合う階層的・部門別の制度を生み出しました。株式会社、中央銀行、ブレトン・ウッズ体制のもとで設立された多国間機関です。インターネット時代は、層状のプロトコルと分散ルーティングを軸に認知を組織し、それに見合う層状で協調的な組織を生み出しました。標準化団体、通信協同組合、RFC(Request for Comments)という開かれた合意形成プロセスです。

ニューラルネットワークは、第三の文法を課します。事物を単一のラベルではなく、高次元空間における位置によって表します。異なる入力に、それぞれが他へどう影響するかに応じた重みをつけて組み合わせ、違いを平均で消さずに共通の構造を見つけます。各貢献が結果へ及ぼした影響をたどり、クレジットを配分します。

制度と技術が同じ文法を共有するとき、成果が現れます。共有しなければ、成果は停滞します。電化された工場は、蒸気動力工場の配置を保ったままでは、約20年にわたりほとんど成果をもたらしませんでした。電動機を分散配置する前提で工場を再設計して初めて、生産性が向上しました。

この連合が賭けているのは、AIを受け止められる制度とは、同じ原理を社会全体で実装した制度だということです。私たちの仕事は、それを意識的に築くことです。

論考全文を読む(近日公開)

論考

論考を読む

Noema掲載

What Humanity Needs to Flourish in the Next Decade

この問題と提言を、より包括的に公に論じた論考です。三つの失敗パターン、大衆民主主義から台湾のデジタルガバナンスに至る歴史的先例、そして社会技術上の重要課題の全体像を扱います。まずはこちらから。

Noemaで英文原文を読む (新しいタブで開きます)

ワーキングペーパー

In the Image of Their Tools

近日公開

この提言を支える明快な工学原則を示します。なぜ制度は、その時代の認知技術に似てくるのか。ニューラルネットワークのかたちで築くとは何を意味するのか。歴史的な記録と技術的な対応関係を備えた、独自の主張です。

近日公開

プレイブック

What AI Can’t Buildは、これらの課題を脚本家やクリエイターのための物語の素材に変えるガイドです。各課題に、物語の核となる企画案と、ライターズルームですぐ使える問いを収録しています。

デッキ

提言を支える要約プレゼンテーションです。

The Launch Sequence

米国のシンクタンクInstitute for Progressが、具体的で野心的なAIプロジェクトを描くエッセイを常時募集しています。社会技術的な提案も歓迎で、採択された執筆者には編集サポートと1万ドルの謝金、そしてフィランソロピー資金への道筋が用意されます。

募集要項を見る(英語原文) (新しいタブで開きます)

誰も語っていない、最大の物語

いま私たちが頼る制度も、かつては想像すらできないものでした。物語が人々の心を動かし、実現しようと立ち上がらせたからこそ生まれたのです。AIが人間社会に突きつける課題は、抽象的な政策論ではありません。これから10年で最も重要な物語の素材であり、その多くはまだ語られていません。

その物語を語る人のために、

ガイドをつくりました。

What AI Can’t Buildは、それぞれの課題を、脚本家が使える物語の核とライターズルーム向けの問いに変えます。人生の場面ごとに違う自分でいる権利を求める女性。非の打ちどころのない作品に、同じく非の打ちどころのない反論を突きつけられるドキュメンタリー作家。豊かな価値を生む、不可欠でありながら完全に匿名のデータ提供者。

動画を見る (新しいタブで開きます)

これらの着想を、テレビ脚本家100人が集う場へ持ち込んだ様子をご覧ください。

動画を見る (新しいタブで開きます)

課題を見る

私たちは独立したクリエイターとも協力し、これらの課題を一つずつ、誰にでも伝わる物語に変えています。各ショートフィルムは、オンラインで人間だと証明する仕組みから、AIの学習データを提供した人に正当な対価を払う仕組みまで、一つの問題を取り上げ、なぜ重要なのか、解決した姿はどのようなものかを示します。

最初のフィルムは近日公開予定です。

物語のつくり手のための迅速助成

こうしたアイデアを作品に織り込む語り手へ、資金を提供します。

文章、映像、ゲームなど、人の目に触れる作品をつくる方が、ここにある課題を取り入れたり、新たに読み替えたりするなら、ぜひ支援したいと考えています。

政策を説明する必要はありません。何が問われているのかを、人々に感じてもらえれば十分です。

助成金に申し込む (新しいタブで開きます)

連合

この取り組みは、普段は同じテーブルを囲まない人々によって形づくられました。

AI研究者と社会科学者、テクノロジストと公務員、資金提供者と市民社会の担い手など、地域も政治的立場もさまざまです。その幅の広さは偶然ではありません。現実の違いを抑え込まず、そのなかに共通の基盤を見いだす。私たちが提唱するこの方法が、取り組みそのものを生み出しました。

分野

フィルタで絞り込み。入力と同時に結果が更新されます。

Eric Glen Weyl

RadicalxChange Foundation、共同創業者

Eric Glen Weyl

RadicalxChange Foundation、共同創業者

Microsoft ResearchのCatalyst Lab内にあるPlural Technology Collaboratory、RadicalxChange Foundation、Plurality Institute、Faith, Family and Technology Networkを共同設立し、率いている。Eric Posnerとの共著『Radical Markets』は、The Economistの2018年ブック・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。また、Puja Ohlhaver、Vitalik Buterinとの共著論文『Decentralized Society』は、Social Science Research Network史上最も多くダウンロードされた論文の一つであり、Audrey Tangおよび世界各地のコミュニティとは、民主的に運営される世界初の完全オープンソース書籍『⿻ 數位 プルラリティ』(2024年)を共同執筆した。生物学、ビジネス、コンピューター科学、経済学、法学、哲学、神学など幅広い分野の主要学術誌に論文を発表している。Bloomberg Businessweek、CoinDesk、WIREDから、ビジネスとテクノロジーを形づくる第一級の思想家の一人として評価されているほか、国際的な信教の自由に関する主要な賞を受賞した最初の技術者の一人でもある。2007年にPrinceton Universityを首席で卒業し、2008年に同大学で経済学博士号を取得した。

Audrey Tang

サイバー大使、🇹🇼台湾

Audrey Tang

サイバー大使、🇹🇼台湾

シビックハッカー。Glen Weylとの共著『プルラリティ』およびCaroline Greenとの近刊『Civic AI』の共著者。Institute of Global Politics, Columbia SIPAのCarnegie Distinguished Fellowであり、Oxford Institute for Ethics in AIの初代Senior Accelerator Fellowを務める。台湾初のデジタル発展相(2022~2024年)を務め、それに先立つ6年間はデジタル担当無任所大臣(2016~2022年)を務めた。世界初のノンバイナリーの閣僚でもある。Tangはg0v(gov-zero)ネットワークで中心的な役割を果たし、2014年のひまわり学生運動では、台湾の立法院占拠中にデジタル技術を通じた合意形成を促進する重要な役割を担った。デジタル担当大臣として、vTaiwanやJoinなどの参加型民主主義プラットフォームを通じて徹底した透明性を実現し、COVID-19流行時の「マスクマップ」や、2024年の選挙におけるサイバー干渉への防御策といったイノベーションを推進した。2025年には、「市民に力を与え、民主主義を刷新し、分断を修復するためにデジタル技術の社会的活用を前進させた」功績により、しばしば「もう一つのノーベル賞」と呼ばれるRight Livelihood Awardを受賞した。

Jake Hirsch-Allen

The Dais、パートナーシップ統括

Jake Hirsch-Allen

The Dais、パートナーシップ統括

カナダを代表するシンクタンクThe DaisのHead of Partnerships。現在は「Kids and Tech」「Renewing Democracy」「AI and the Innovation Economy」を主なテーマとしている。JakeはSenior Public AI Fellowであり、Avalanche VCのアドバイザー、ProjectSpeakerのスピーカーも務める。Jakeは以前、LinkedInで人材開発と高等教育における官民連携を構築した。 Jakeはインパクト投資家、公共部門のリーダー、スタートアップに対し、教育テクノロジー、責任あるテクノロジー、倫理的なデータ活用、Public AIなどについて助言している。Lighthouse Labsを共同設立し、Canadian Club of Torontoを含む多くの団体で理事を務めてきた。知的財産権および国際刑事法を専門としていた元弁護士であり、Global Education PlatformのTechnology Committee委員長を務めたほか、McMaster Universityでグローバルヘルスを教え、イスラエル最高裁判所でロー・クラークを務めた。

Vilas Dhar

Patrick J. McGovern Foundation、代表

Vilas Dhar

Patrick J. McGovern Foundation、代表

人工知能と社会の分野で世界的に認められた第一人者。公共の利益のためのAIを推進する15億ドル規模の慈善団体Patrick J. McGovern FoundationのPresidentを務める。国連事務総長のHigh-Level Advisory Body on Artificial Intelligenceの委員を務めてきたほか、Global Partnership on AIに米国政府が指名した専門家であり、Stanford Institute for Human-Centered AI、OECD.AI、MIT Solveのアドバイザーも務める。 2022年にWorld Economic ForumのYoung Global Leaderに選出された。論考や解説はTIME、U.S. News & World Report、Nature、Indian Express、The Wall Street Journal、The Boston Globeに掲載されている。LinkedIn Learningの講座『Ethics in the Age of Generative AI』は6言語に翻訳され、受講者数は世界で75万人を超える。NYU School of LawでJ.D.、Harvard Kennedy SchoolでM.P.A.を取得し、University of Illinoisでは医用生体工学とコンピューター科学の2つの学士号を取得した。

Melissa Valentine

Stanford University、准教授

Melissa Valentine

Stanford University、准教授

Stanford UniversityのDepartment of Management Science and Engineeringのテニュア付きAssociate Professorであり、Stanford Institute for Human-Centered Artificial Intelligence(HAI)のSenior Fellowでもある。AIとアルゴリズムが仕事と組織をどのように変容させているかを研究し、AIを活用した組織、アルゴリズムによるマネジメント、組織設計に焦点を当てている。 Valentine教授の研究は、NSF CAREER Awardや複数の最優秀論文賞など、数々の栄誉を受けている。Organization Science、Management Science、Administrative Science Quarterlyなどの主要学術誌に論文を発表し、その研究はThe New York Times、The Wall Street Journal、Harvard Business Review、Wiredでも取り上げられている。 Stanford Universityで学士号、New York Universityで修士号、Harvard Universityで博士号を取得した。

David Patterson

Googleフェロー/UC Berkeley名誉教授

David Patterson

Googleフェロー/UC Berkeley名誉教授

UC BerkeleyのPardee Professor Emeritus、Google Fellow、Laude Institute Board Chair。Berkeleyで手がけたプロジェクトのうち最も影響力が大きかったのはRISCとRAIDで、最もよく知られる著書は『Computer Architecture: A Quantitative Approach』である。共著者John Hennessyとともに、2017年のTuring Awardと2022年のNAE Draper Prize(それぞれの分野の「ノーベル賞」)を共同受賞した。

Tiona Zuzul

Harvard Business School、准教授

Tiona Zuzul

Harvard Business School、准教授

Harvard Business SchoolのStrategy Unitに所属するRalph J. Maffei Associate Professor of Business Administration。不確実性がきわめて高い状況で、リーダーや組織がどのように考え、意思決定し、行動するかを研究している。MBAの選択科目「Making Difficult Decisions」と博士課程セミナー「Strategy Research Development」を担当するほか、さまざまなエグゼクティブ教育プログラムにも携わる。Poets & Quantsの「40 Best Under 40 Business School Professors」の一人に選ばれたほか、経営専門家の世界ランキングであるThinkers50からRadar Thinkerに選出された。 HBS着任前、Zuzul教授はLondon Business SchoolとUniversity of WashingtonでAssistant Professorを務めた。 Zuzul教授はHarvard Business Schoolで戦略論の博士号、London School of EconomicsでMSc with Distinction、Harvard CollegeでAB with Honorsを取得した。

Jess Scully

RadicalxChange Foundation、エグゼクティブディレクター

Jess Scully

RadicalxChange Foundation、エグゼクティブディレクター

AI時代の参加型ガバナンスを推進する国際的非営利団体RadicalxChange FoundationのExecutive Director。同財団は、技術開発の中心に人間の主体性と民主的参加を据え続けるというコミットメントである「プルラリティ」を、研究、シビックテクノロジーのプロトタイプ、そして世界各地のコミュニティにおける市民の参画能力を高めるパートナーシップを通じて推進している。 Jessは以前、SydneyのDeputy Lord Mayorを務め、オーストラリア最大のクリエイティブ産業フェスティバルを共同設立して運営したほか、World Bankのコンサルタント、大臣政策顧問、編集者、放送関係者を歴任した。Parents for ClimateのChair、Women for ElectionのPolitical Advisory Boardメンバー、Sydney Policy LabのSenior Associateを務める。著書『Glimpses of Utopia: Real Ideas for a Fairer World』では、気候危機と不平等の危機に対処するためのコミュニティ主導の解決策と制度イノベーションを探究している。

Dean Woodley Ball

OpenAI、戦略的未来担当責任者

Dean Woodley Ball

OpenAI、戦略的未来担当責任者

OpenAIの次期Head of Strategic Futuresであり、AIに焦点を当てたニュースレター『Hyperdimensional』の著者。技術変化、制度の進化、ガバナンスの未来を主なテーマとしている。それ以前はWhite House Office of Science and Technology PolicyでSenior Policy Advisor for Artificial Intelligence and Emerging Technologyを務め、スタッフとして『America’s AI Action Plan』の起草を主に担当した。

Romain Vakilitabar

Pathos Labs、創業者兼エグゼクティブディレクター

Romain Vakilitabar

Pathos Labs、創業者兼エグゼクティブディレクター

文化、メディア、テクノロジー、社会変革が交わる領域で活動する非営利団体Pathos LabsのFounder兼Executive Director。Pathos LabsのPopShiftプログラムを通じて、第一線のテレビ脚本家、ショーランナー、YouTuber、研究者、慈善活動家、社会運動のリーダーと協働し、何百万人もの人々の世界の捉え方に影響を与えるナラティブの再構築を支援してきた。 Romainは、450人を超えるストーリーテラーやクリエイターを招いて非公開会合を20回以上主導し、Disney、Warner Bros. Discovery、Paramount、Participant、CAAなどの大手エンターテインメント企業とのパートナーシップを構築したほか、緊急性の高い社会的アイデアを文化へと橋渡しするナラティブ・プログラムを立ち上げた。

Andrew Sorota

Office of Eric Schmidt、研究統括

Andrew Sorota

Office of Eric Schmidt、研究統括

Office of Eric SchmidtのHead of Researchとして、テクノロジー、民主主義、地政学が交わる領域の特別プロジェクトを率いる。具体的には、AIを活用して社会的信頼を築き、集団的意思決定を強化し、高度なAIそのものに対する民主的監督を確保するための新たな取り組みを統括している。以前はFareed Zakariaの『Age of Revolutions』で主任研究員を務め、CNNでも研究職を務めた。論考はThe New York Times、MIT Technology Review、Noema、Foreign Policyなどに掲載されており、ガバナンスのイノベーションを試行する政府やその他の機関に助言している。

Samuel Roland

Foundation for American Innovation、フェロー

Samuel Roland

Foundation for American Innovation、フェロー

Foundation for American InnovationのNonresident Fellowとして、技術イノベーションと規制改革を形づくる法制度を研究している。また、George Mason UniversityのScalia Law SchoolでJ.D.取得を目指している。University of Texas at Austinでビジネス分野の優等学位を取得しており、インフラ整備の加速と国家競争力の強化に向けて、環境許認可制度の近代化に取り組んでいる。以前は立法政策と法律コンサルティングに携わり、急成長するエネルギー物流企業Mobile Force Refuelingの経営も担った。

Chris White

Microsoft Research、研究所長

Chris White

Microsoft Research、研究所長

Catalyst LabのVice President兼Lab Director。世界有数の専門家からなる研究チームを率い、不確実性がきわめて高い複雑な課題の解決に取り組む。 Microsoft Researchにおける同グループの活動には、生成AIのメモリと検索、セキュリティとAI、プルラリティ、人権、暗号技術とプライバシーなど、産業界および社会で新たに生じつつある課題に対応するソフトウェアエンジニアリングとシステム開発が含まれる。 Microsoft入社前はDefense Advanced Research Projects Agency(DARPA)のProgram Managerとして、XDATAとMemexの両プログラムを創設・運営し、オープンソースソフトウェアへの大規模投資を指揮した。また、DARPAのアフガニスタン担当責任者を務め、多国間での先端技術展開を率いた。こうした功績が認められ、2016年のPresidential Award for Extraordinary Efforts to Combat Trafficking in Persons、Secretary of Defense Medal for Outstanding Public Serviceのほか、複数の国家的栄誉を受けている。

Dr. Tomicah Tillemann

Project Liberty、代表

Dr. Tomicah Tillemann

Project Liberty、代表

Project LibertyのPresidentとして、人々が自らのデータについてより大きな自己決定権を持ち、イノベーションがもたらす経済的恩恵をより広く享受できるよう取り組んでいる。以前はAndreessen HorowitzとHaun Venturesで政策を統括し、2人の米国国務長官のSenior Advisorを務めた。2009年にHillary Clintonのスピーチライターとして米国務省に入省し、Joe Biden、Anthony Blinken、Barack Obama、John KerryとともにSenate Foreign Relations Committeeで4年間勤務した。 また、New AmericaのDigital Impact and Governance InitiativeではExecutive Directorを務め、テクノロジー、資産配分、民主的ガバナンスに関するプログラムを率い、世界各地で民主的制度と民間部門の説明責任を強化するための解決策を構築した。4件の特許を共同保有し、World Economic ForumとUN World Food Programの諮問評議会の委員も務めた。YaleでB.A.をmagna cum laudeで取得し、Johns Hopkins SAISではPh.D.を優等で取得しており、Council on Foreign Relationsの終身会員である。

Galen Hines-Pierce

Minerva Fund、創業者兼代表

Galen Hines-Pierce

Minerva Fund、創業者兼代表

民主的ガバナンスと公共部門のイノベーションを支援するMinerva FundのFounder兼Principal。また、政府の実効性と競争力の向上を目指す1億2,000万ドル規模の取り組みRecoding AmericaのCo-founder兼Vice Chairでもある。 University of ChicagoのHarris School of Public Policy、American Governance Institute、Stimson Centerなど、複数の組織の理事会や諮問評議会で委員を務めている。Digital Parliaments Projectの戦略アドバイザーを務め、AI-Enabled Policymaking Project(AIPP)の共同設立者でもある。 以前は連邦公務員として、通商政策と交渉を支援した。民主的意思決定を強化するため、人間の価値観をAIシステムに組み込むことに関する研究を発表している。University of ChicagoでMPPを、Virginia Commonwealth UniversityでInternational Studiesの学位を取得し、Council on Foreign Relationsの終身会員である。

Ben Buchanan

元ホワイトハウスAI顧問

Ben Buchanan

元ホワイトハウスAI顧問

Johns Hopkins School of Advanced International StudiesのDmitri Alperovitch Assistant Professor。Hopkins着任前は、2021年から2025年までWhite Houseに勤務し、その間、White House Special Advisor for Artificial Intelligenceも務め、Biden政権によるAI関連の取り組みの調整を担った。『The Bitter Struggle』を含む、AI、サイバーセキュリティ、国家安全保障に関する4冊の著書がある。

James Evans

University of Chicago、教授

James Evans

University of Chicago、教授

University of Chicago、Santa Fe Institute、Googleで、Max Palevsky Professor of Sociology and Data Science、Director of Knowledge Lab、Chicago Center for Computational Social ScienceのFounding Faculty Co-Directorを務める。Evansの研究では、大規模データ、機械学習、生成モデルを用い、人間と機械からなる集団がどのように思考し、何を知っているのか、また集合知にどのような限界と可能性があるのかを探究している。 科学、ウェブ、その他の複雑系における、アイデアの創発、共有される推論のパターン、注意、コミュニケーション、合意、確信に関わるプロセスを探究している。米国の主要連邦機関(NSF、NIH、DOD)、財団、慈善団体の支援を受け、その研究はNature、Science、PNASのほか、社会科学およびコンピューター科学の主要な学術誌や媒体に掲載されている。また、Economist、Atlantic、New York TimesからLe Monde、El Pais、Die Zeitに至るまで、世界各地の報道機関で紹介されている。

David Deming

Harvard College、学部長

David Deming

Harvard College、学部長

Harvard CollegeのDanoff Dean、Harvard Kennedy SchoolのIsabelle and Scott Black Professor of Public Policy、Harvard Economics DepartmentのWilliam Henry Bloomberg Professorを務める。高等教育、スキル、テクノロジー、AI、仕事の未来を研究している。2018年には、公共政策とマネジメントに顕著な貢献をした40歳未満の研究者に贈られるDavid Kershaw Prizeを受賞した。2022年には、労働経済学への顕著な貢献を称えるSherwin Rosen Prizeを受賞した。HarvardのProject on Workforceを共同で率いるほか、チームワークや意思決定といった「ソフト」スキルについて、パフォーマンスに基づく測定尺度を開発するSkills Labを共同設立した。執筆した文章はNew York Times、Atlantic、自身のSubstack「Forked Lightning」に掲載されている。ポッドキャスト『The Context Window』のホストも務める。

Dr. Ken Suzuki

Keio University、特任教授

Dr. Ken Suzuki

Keio University、特任教授

複雑系科学と自然哲学の研究者。2026年6月からKeio UniversityのProject Professor、およびプルラリティ and Nameraka Society Research Center of Excellence(PRANCE)のCo-Directorを務める。また、2025年からは、テクノロジー主導の参加型政策形成を推進する非営利のオープンソース・コミュニティ「Digital Democracy 2030」を率いている。 科学とテクノロジーが、複雑性を保ちながら相互につながる社会を育むうえで、どのように役立ち得るかを研究している。また、複数の視点を提示することで政治的分極化に対抗するよう設計された、世界で最も人気のあるニュースアプリの一つであり、日本発のユニコーン企業でもあるSmartNewsの共同設立者兼Executive Chairである。Forbes Japan Entrepreneur of the Year(2020年)に選ばれ、岸田首相からJapan Startup Award(2023年)を授与された。

Blaise Agüera y Arcas

Google、VP兼フェロー

Blaise Agüera y Arcas

Google、VP兼フェロー

GoogleのVP兼Fellowであり、Technology & SocietyのCTOとParadigms of Intelligence(Pi)のfounderを務める。PiはAIとその関連分野、とりわけニューラルコンピューティングの基礎、能動的推論、社会性、進化、人工生命に関する基礎研究に取り組む組織である。 2008年、BlaiseはMITのTR35 prizeを受賞した。Google在籍中、BlaiseはAndroidおよびPixel向けオンデバイス機械学習に革新をもたらし、非公開データを共有することなく分散型モデル学習を行う手法であるFederated Learningを発明し、Artists + Machine Intelligenceプログラムを創設した。 BlaiseはSanta Fe InstituteのExternal Professorであり、公の場でも頻繁に講演している。TEDトークに複数回登壇し、NeurIPSでは基調講演を務めた。また、多数の論文、エッセー、論説、書籍の章に加え、これに先立つ2冊の著書『Who Are We Now?』『Ubi Sunt』を執筆している。近著『What Is Life?』は、より大部の著作『What Is Intelligence?』の第1部に当たり、両書とも2025年にAntikytheraとMIT Pressから刊行された。

Danielle Allen

Harvard University、教授

Danielle Allen

Harvard University、教授

Harvard UniversityのJames Bryant Conant University Professorであり、Harvard Kennedy SchoolのAllen Lab for Democracy RenovationとHarvard Graduate School of EducationのDemocratic Knowledge Projectを率いる。古典学者としての訓練を受けた政治哲学者であり、民主主義理論と制度設計が交わる領域で活動し、現在は、社会が人工知能を、集中ではなく幅広い人々のエンパワーメントにつながる方向へどう導けるかを研究している。『Justice by Means of Democracy』『Our Declaration』、そして最新刊『Radical Duke』(2026年)など、民主主義の理論と実践に関する多数の著書がある。また、米国の民主主義再建を扱うSubstack『The Renovator』も発行している。MacArthur Fellowであり、Kluge Prize for Achievement in the Study of Humanityの受賞者でもある。Mellon FoundationとPulitzer Prizesの理事会議長を務めたほか、Partners In Democracyを設立し、同団体の理事会議長を務めている。

Divya Siddarth

Collective Intelligence Project、共同創業者

Divya Siddarth

Collective Intelligence Project、共同創業者

Divya Siddarthは、人工知能開発の民主化に取り組むCollective Intelligence Project(CIP)の共同設立者である。CIPは、Taiwanese Digital Ministry、UK AI Security Institute、OpenAI、Anthropic、Mistralなどのパートナーと協働し、AIへの新たなガバナンスモデルの適用と、AIを活用した集団的意思決定プラットフォームの構築に取り組んできた。CIPの活動により、70を超える国々の数万人が、変革的AIの未来を形づくる取り組みに参加してきた。Divyaは直近ではOpenAI FoundationのEconomic Futuresプログラムを率いた。それ以前にはUK AI Security Instituteで社会的影響を扱う部門を立ち上げ、MicrosoftのOffice of the CTOで政治経済学者を務めた。「TIME 100 Most Influential People in AI」の一人に選ばれ、現在Oxford Internet Instituteで博士号取得の最終段階にある。

Tim O’Reilly

O’Reilly Media、創業者兼CEO

Tim O’Reilly

O’Reilly Media、創業者兼CEO

O'Reilly Media, Inc.の創業者兼CEO。当初の事業計画は、ただ「面白い人々のために面白い仕事をする」というものだったが、それはかなりうまくいっている。書籍を出版し、オンラインカンファレンスを開催し、アーリーステージのスタートアップに投資するほか、企業には自らが獲得する以上の価値を生み出すよう促し、イノベーターの知見を広め、増幅することで世界を変えようとしている。 おそらく最もよく知られているのは、オープンソースソフトウェア、アンカンファレンス(Foo Camp)、Web 2.0、プラットフォームとしての政府といった大きなアイデアを形づくったことだ。2017年の著書『WTF? What’s the Future and Why It’s Up to Us』では、AIの波に直面するなかで、未来を形づくる人間の主体性が果たす役割を探究した。現在は人間とAIの経済におけるメカニズムデザインに注力し、Ilan Straussと共同設立した非営利団体AI Disclosures Projectを通じて、こうしたアイデアを探究している。また、Substackでは『O’Reilly Radar』、AI Disclosures Projectの『Asimov’s Addendum』、『Conversations with AI』を通じて頻繁に執筆している。

Zoe Weinberg

Ex/Ante、創業者兼マネージングパートナー

Zoe Weinberg

Ex/Ante、創業者兼マネージングパートナー

Zoe Weinbergは、人間の主体性、ならびにプライバシー、データ、資産、情報に対するユーザーのコントロールを支えるテクノロジーに特化したアーリーステージのベンチャーファンドex/anteの創業者兼マネージング・パートナーである。それ以前はNational Security Commission on Artificial IntelligenceとGoogle AIで倫理と政策に携わった。さらに以前は脆弱国や紛争影響国に焦点を当て、2017年の対ISIL作戦中にはイラクのMosulで緊急対応に従事したほか、World Bank(IFC)ではSomalia、South Sudan、Liberiaを含む12か国を超える国々で活動した。World Bankに勤務する前はGoldman Sachsのオルタナティブ投資グループに勤務していた。研究成果や論考はNew York TimesやForeign Affairsなどに掲載され、2021年から2023年にはポッドキャスト『Next in Foreign Policy』(Deep State Radio Network制作)のホストを務めた。Harvard UniversityでB.A.、Yale Law SchoolでJ.D.、Stanford Graduate School of BusinessでM.B.Aを取得し、同校ではKnight Hennessy Scholarだった。

Vitalik Buterin

Ethereum、創設者

Vitalik Buterin

Ethereum、創設者

Vitalik Buterinは2013年にEthereumを構想して最初のホワイトペーパーを執筆し、現在も研究者および貢献者として、そのプロトコルの技術的・哲学的方向性に積極的に関与している。Bitcoin Magazineを共同設立した後、2015年にはスマートコントラクトと分散型アプリケーションのための汎用ブロックチェーンであるEthereumの立ち上げに貢献した。活動領域は暗号技術、スケーリング、メカニズムデザイン、プライバシー、公共財への資金提供、分散型ガバナンスに及ぶ。

Tenzin Yangtso

Civic.AI、研究員

Tenzin Yangtso

Civic.AI、研究員

Tenzin Yangtso(Gisele Chou)は、『⿻Plurality』の寄稿共同著者であり、中国語版のプロデューサーである。Oxford Institute for Ethics in AI(IEAI)と協働し、Audrey Tangとともに、地域に根ざして育まれるCivic AI「jdd-kami」を共同で育成している。また、Civic AIの対話設計において、チベット仏教倫理とケアの倫理を結びつけている。「data soil(データの土壌)」という概念を提唱し、Ministry of Digital Affairs在職中にはData Altruismの方向性を提案した。チベット名「Tenzin Yangtso」は、ダライ・ラマ14世から授けられた。

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